09 5月 新しいアイデアと発想を生み出すために必要なたった一つのこと。
「人間は考える葦である」という名言をパスカルは後世に残しました。
なぜ「葦」と表現したのかはともかく、人間は考えることのできる生き物であって、それが人間と動物との決定的な違いです。
しかしながら、現代の日本の学校教育は、私たち人間に考える力を与えることができません。ただ詰め込み式の教育を押しつけ、単なる記憶ゲームを強要しているからです。
考える力を養うという名目で、国語の長文問題などがテストの中で出されてはいますが、長い文章の一部だけを抜き取って「ここの意味は何か」とか「作者がこう語る意図は何か」とか、そんな問題を解いたところで現実の中では何の役にも立ちません。
そんな風に、上から与えられた問題をただ淡々と解いていくことに慣れてしまった人間は、当然、大人になってからも、ただ上から与えられた問題を解くことだけに長けた人間となり、自分で物事を考え、発想し、生み出していくということができません。
現代は就職難の時代が続き、誰かに雇われて、誰かに言われた仕事のみをこなしていく、という場はどんどん失われてきています。こうなってくると、後はもう自ら新しいビジネスを立ち上げるなりして、何か社会に役立つような仕事を考案し、積極的にそれを推進していくしかないのではないか、と私などは思うわけですが、現実問題として、最近の若者たちは思考能力がひどく低下していて、何か新しいアイデアや発想を生み出す、ということが極めて困難な状態です。
何も考えないことに慣れてしまって、何かアイデアを生み出したり、何かを発想したりするということを苦痛と感じてしまうのです。もはや完全な思考停止状態に陥っているのです。
新しいアイデア、新しい発想というものは、常日頃から必死で物事を考えるところから生まれます。何も考えないところからは何一つとして新しいアイデア、発想が生まれるわけがありません。
例えば、誰かが新たな発明をしたとか、新たな発見をしたという場合も、その人は普段から物事をじっくりと深く考えていたからこそ、ひょんな拍子に稲光のようなひらめきが浮かんだわけです。かのニュートンも、ただリンゴが落ちる光景を見ただけで、かの有名な「万有引力の法則」を発見しました。それも全ては常日頃から物事を深く考えていたからに他なりません。ありとあらゆる疑問を解こうと頭の中で試行錯誤を繰り返していたのです。
インターネットができてからというもの、この世の中には「ネットで簡単に稼げる方法」と銘打って、様々な商法を宣伝する人たちが出回りましたが、結局、そんなものに手を出したところで、簡単に稼ごうとしてかえって相当な努力をしなければならなかった、という場合がほとんどではないでしょうか。つまるところ、頭を使わずして稼ごうとしても、かえって苦労ばかりしてしまうというのが落ちなのです。それが現実なのです。
本当に楽に稼ぎたいと思うなら、先ずは必死で新しいアイデアを自ら考え出すことです。誰も思いつかなかったような素晴らしいアイデアを捻り出すのです。苦労を避けるためには、とにかく頭を使い、知恵を絞るしかないのです。何も考えずに苦労ばかりしている人が、頭を使って楽々と稼いでいる人を妬むことが多々ありますが、そんな人を見ているとただただ情けなく思えるばかりです。
とにかく考えるのです。考えるクセを身に付けるのです。色んな本を読んだり、多種多様な情報に触れたりしながら、物事を深く考え、追求・探求し、解析・分析して、今まで誰も思いつかなかった新たなアイデアを捻り出すのです。それこそが、自分の人生をもっともっと豊かにしていく生き方だと私は思います。
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